次々暴かれる医学部再受験生への差別。それでも医学部目指しますか?

医学部入試での多浪生、再受験生、女性受験生への大幅な差別。

最近医学部入試関連で本当に聞くに耐えないひどいニュースが連日報道されていますね。

実際の入試での差別形態が明らかになった以上、特に差別の対象となる再受験生や女子受験生にとっては死活問題だと思います。

 

僕は4浪の年齢で北大の文系学部を第一志望に再受験して、合格し今も在籍しています。

この年齢での再受験なら順当に(?)いけば医学部を選択するところだと思われるかもしれませんが、医学部再受験のリスクに対して思うことが様々にあったので、当初から医学部以外の学部を志望しました。

そして今回の一件でその思いをより一層強くしたので、今回医学部を志す再受験生に向けて自分の思いを今一度綴らせていただきます。

これから志望校を決める再受験生、本当に自分の進んだ道が正しいのか不安になっている医学部再受験生に読んでいただけると幸いです。

 

今回の事件の問題点とは?

geralt / Pixabay

医学部再受験生の間では、自身が差別の対象だということは広く認知されています。

そのため合格者の現浪比率から割り出した「多浪や再受験に寛容な医学部」というリストが作られており、その中で寛容な大学を目指している再受験生も少なくないでしょう。

参考 国立医学部受験情報

 

ただし差別といっても面接で問い詰められて面接点を下げられるだけ、という認識が一般的でした。

医学部入試はその時点で将来が決まる就活的な側面があるため、長い目で医学の分野で活躍する確率の低い受験生に面接で低い点数を与えるのは確かに妥当な判断ではあります。

面接での差別が大きくてもペーパーテストで点数を取れば良いと考え志望校に受験した人も多いでしょう。

 

ですが今回明るみになった入試不正では面接点の減点だけに止まらず、なんと合計で合格点を満たした人すら不合格扱いになっていたという衝撃の事実です。

多浪生や再受験生、女性への差別はあるとは認識していたとはいえ、まさかここまで露骨なものが平然と行われていたことに驚愕するばかり。

こちとら人生かけて受験してるのにあまりにひどすぎる対応ですよね。

 

さらにそこまで露骨に差別しておいて、受験生への事前説明が一切行われていなかったことが一番の問題です。

公正な試験が行われると信じてお金と人生をかけてそこを目指していた以上、極めて悪質な詐欺行為だと言われても何も文句を言えないですね。

こう公になった後に冷静に振り返れば、多浪生の間で暗黙の了解となっていた事前説明なしでの面接での差別も同様に問題があるように思えます。

こんなことが平然と行われている医学部受験の闇をまずはしっかりと認識しましょう。

 

医学部再受験生が考えるべきこと

差別実績がない寛容な医学部を受ける

今回の一連の入試不正の発覚から得られる教訓は、再受験生は何としても差別が行われている大学は避けなければならないということです。

おそらくこっちが思っている以上に露骨な差別処置を施してきます。

 

スキャンダル以降現浪比率が急激に変わればそれは不正を認めているようなものなので、いきなり全ての大学で公正な処置が行われるとは考えにくいでしょう。

大きな差別を回避するためにも、こちら側としてはなんとかして差別実績のない医学部を志望したいところです。

医学部を志望した以上何よりも大事なのは医学部に入ること、田舎でもなんでも良いので寛容で自分でも望みの高い大学の医学部を目指してください。

 

医学部再受験で得られる結果の期待値が最低レベルだと知る

おそらく医学部再受験をする人のほとんどは、受かった後の将来の確実性の高さを見込んでの決断だと思います。

確かに医学部に一度受かってしまえば得られる見返りの大きさは極めて大きいものになります。

 

ですが得られる見返りの期待値は見返りの大きさと見返りを得られる確率の積ですから、再受験で医学部を選択する価値は必ず医学部に合格できる確率も考慮に入れて選択しなければなりません。

そして高難易度のためこの確率が極めて低いのが医学部入試の特徴であり、それに加えて今回明らかになった差別も相まって再受験生の選択肢としては相当にリスキーなものであると判断するべきでしょう。

 

3浪以上の多浪生や再受験生の選択肢は何も医学部だけではありません。

良い結果を得られる確率も鑑みて本当に期待値の高い選択をするためにもっと視野を広げて志望校を決めましょう。

医学部以外に多浪や再受験する価値はない?3浪以上の就職や進路は?

 

多浪スパイラルを回避するために合格の期限を設ける

医学部は一度志した以上他のより難易度が低い学部では、医者になるという目的を達成することはできません。

そのため滑り止めでも大学で同じ内容を学べる他の学部と異なり、合格して医者になるか不合格で医者を諦めるかという100と0の結果しかないのが医学部受験の特徴です。

そのため100を得られるまで、つまり合格するまで医学部受験をやめられないという「多浪スパイラル」に陥り、人生を受験に振り回され続ける人があとを絶ちません。

 

例えばFXや株などの投資の世界でも、自分の負けを認めて損失を確定する「損切り」ができない人は必ず将来的に資産を大幅に失い退場します。

なので医学部を志望するなら必ず負けと認める受験の期限を3年以内に決めてください。

現役生からの勉強なら2浪まで、3浪を超えているなら再受験を始めてから3年間がタイムリミットです。

3年やって学力が届かなければあとどんだけ勉強しても頭打ちの可能性が高く、もし努力自体が継続できなければそれ以上やっても勉強できず同じ結果を繰り返すことになります。

 

以下の記事で多浪スパイラルから抜け出す方法を解説しているので、合わせてご参照ください。

多浪は人生終了?医学部志望が多浪スパイラルから抜け出すためには

 

まとめ

TeroVesalainen / Pixabay

今回の記事のまとめです。

医学部での多浪差別は極めて露骨で悪質。

医学部再受験生は医学部入試の厳しさを認めた上で寛容な大学を狙う、他の選択肢も視野に入れる、医学部にこだわるなら3年以内で決着をつけるなどで折り合いをつけるべき。

 

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